一般財団法人 日本人形著作権協会において著作権 認定第三号登録された「朱雀大路大極殿束帯雛」。
文化庁にも雛人形衣装着(第31771号の1)としては唯一登録されています。
工房の面している千本通りは、平安京時代には「朱雀大路」と呼ばれ、道幅が約85メートルもあった都のメインストリートでした。さらに、現在工房がある場所は、当時の大内裏宮城跡にあたります。その由来から、「朱雀大路大極束帯殿」と作品名を付けました。
この束帯雛は二十数年前より考えていた作品で、二百年以上雛人形の着付けではなかった衣装仕立(柔装束)の物で独自の手法で着付け、織物の裂地に薄い引糊をおこない、衣装全体に自然な風合いを残し、公家大名の肖像画のような強装束のなかに豊満優婉(優しさ、淑やかさ、豊かさ)を表現した雛人形です。